フライパンの振り方や返し方について、なかなか上手にできないという方もいると思います。
テレビで見ると簡単そうに見えてしまうのですが、実際にやってみるとうまくできないことも多いですよね。
さらに最近では、IHの調理器具も増えてきて、ガスの時とは違い、フライパンを持ち上げる動作をすると、火が通らなくなってしまいます。
しかし綺麗に返すことができると、いろんなメリットがあるのです。
一つ一つを箸でひっくり返したりするのは大変ですよね。
そこで、過去に中華鍋を振っていた経験のある元中華料理人の私が、フライパンの振り方や返し方について、解説していきたいと思います。
実はIHだとしても、全然大丈夫です!
フライパンの振りかたをマスターする方法
そもそも、なぜフライパンを振るのかご存知ですか?
実際には、箸でひっくり返したり、かき混ぜることによっても普通に料理はできてしまいますよね。
ではなぜ、わざわざフライパンを煽るのでしょうか。
それは全体にまんべんなく火を通したり、簡単に上と下をひっくり返したりすることができること、
さらに、毎日料理をするのであれば覚えておいた方が良いし、料理も楽しくなるのです。
また、小刻みにフライパンを前後に動かす動作をすることによって、
材料が焦げ付いて、フライパンにくっついてしまう事を防ぐこともできます。
チャーハンを作る際には、パラパラにするためには必須ですよね。
調味料などを入れたときにも、すぐに全体に均等に混ぜ合わせることができるのです。
このように、フライパンの扱いが上手であれば、料理の時間短縮ができ、作るのが楽になるだけでなく、
もちろん味にも影響してくるのです!
フライパンの返し方のコツ
簡単に一言でいってしまうと
【ひっくりかえそうとして、上に持ち上げるのではなく、前後に動かすだけ】
これだけなんです。
中華鍋を振っている料理人は、鍋を上に持ち上げていないのをご存知ですか?
よく見るとわかるのですが、鍋の底を下に着けたままで、食材をひっくり返しているのです。
そのときの手の動きは、前後にスライドさせるというイメージです。
これは北京鍋、上海鍋のどちらでも同じです。
空中に持ち上げながら調理すると、腕が疲れてしまうことも理由の一つです。
(あの重い中華鍋を、いつも持ち上げてひっくり返していたとしたら、すぐに腱鞘炎になってしまします)
実際は、全くフライパンを持ち上げなくても、前後にスライドするだけで簡単に返すことができるんですよ。
これは家庭用のフライパンでも同じで、上に持ち上げようとする動きでは上手に返りません。
また、たとえ上にあがったとしても、落ちて来るときにベチャっと水分が跳ねてしまいます。
まずは奥へ、その後手前に素早く引くことによって、フライパンの先で食材を舞い上がらせてひっくり返すのです。
コツをつかむまでは、まずは食材以外のもので練習するのが良いですよ。
重要なのはタイミングなのですが、一度理解できれば簡単です。
フライパンの練習方法
まずは滑りやすい米粒で練習するのが効果的です。
私も中華鍋の練習をするときには、初めは米を使用しました。
滑りやすい物なら、米粒以外のものでも大丈夫です。
大根や人参の皮など、クズ野菜を使用するのも良いでしょう。
コツは、上に持ち上げようとしない!
これを意識して練習しましょう。
慣れてくれば、次は水を使ってやってみましょう。
液体でもできるようになれば、水分の多い料理の場合でも、返した時にべチャっと飛び跳ねることなく返すことができるようになりますよ。
これを覚えれば、麻婆豆腐を作るときでも、便利で効果を発揮します。
食材は、お玉の底で少し押すようにしてひっくり返すと、豆腐を崩さずに調理できますよ。
慣れてくるとカニ玉、お好み焼きなども、フライ返しを使用することなく、ひっくり返せます。
IHクッキングヒーターの場合
ガスではなく電気で調理することのできるIHですが、最近はこのタイプも増えてきましたね。
私の娘の家でも、一人暮らしなので、このタイプを使用して調理しています。
これまではIHの欠点はその火力だったのですが、最近では火力の強い一体型のタイプもあります。
また、若い人だけでなく、年配の方でもガスよりも安心して使用できるため、これからますます増えていくのではないでしょうか。
しかし、IHクッキングヒーターの場合、フライパンを持ち上げると火が通らなくなってしまうんですよね・・
当然ですが。
これは仕様なので仕方のない事なのですが、フライパンの返し方をマスターすれば、IHだろうが全然大丈夫なんです。
フライパンを下に着けたまま、まったく持ち上げずにひっくり返すことができます。
コツは、『最初は前方にややゆっくり押して、材料が端まで行くときに、フライパンを手前に引く』ことです。
これも慣れれば簡単にできるようになり、フライパンの底を着けたまま、全く持ち上げずに前後にスライドするだけで材料がひっくり反ります。
IHでも、フライ返しが簡単にできるようになっちゃいますよ。